“フォスタリング”とは“包括的な里親支援”という意味です。フォスタリング機関とは、里親の啓発・リクルートから里親登録前後の研修、マッチング、里親への支援等の一貫した支援を行う機関です。
「はこぶね」は、令和2年4月より岐阜県からフォスタリング事業の一部の委託を受けて、里親家庭をサポートしています。
子どもの成長には、家庭で暮らす時間や経験がとても大きな役割を担っています。
ところが今、さまざまな事情で自分の家族と暮らせない子どもたちが約4万5千人います。そのうち里親家庭等で暮らしている子どもは約2割です。
さまざまな事情で自分の家族と暮らせない子どもたちを自分の家庭に迎え入れ、温かい愛情と正しい理解でその成長をサポートする人が、“里親”です。あたたかい家庭を必要としている子どもたちに、安心感と健やかな育ちを提供する制度です。
保護者による十分な養育を受けることが望めない子どもを保護者に代わって育てることを、児童福祉法で“里親”と呼びます。
子どもに温かい愛情と正しい理解でその成長をサポートしていただくため、子どもの養育についての理解、子どもに対する豊かな愛情を有していることなどが求められます。
※欠格事由とは、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなるまでの者。
児童虐待または被措置児童等虐待を行った者etc.
1
里親になりたい方、里親について知りたい方は子ども相談センターまたは子ども家庭支援センター等へご相談ください。
相談は随時受け付けています。
2
子どもや里親制度について理解していただくために、講義1日&施設実習1日を行っていただきます。
3
子どもの養育に必要な知識と技術を身につけるため、講義2日&施設実習2日を行っていただきます。
4
子ども相談センターへ里親登録申請書を提出していただきます。
5
子ども相談センター職員と子ども家庭支援センター職員がご自宅を訪問して、ご家庭の状況等の確認をさせていただきます。
6
県の審査を経て、県知事が里親として認定します。
7
里親の家庭状況や、子ども・保護者の希望などを考慮し、子ども相談センターが子どもを委託します。
8
養育里親・養子縁組里親は5年ごと、専門里親は2年ごとに更新研修を受けていただきます。
特別な資格は必要ありません。
子どもの成長歴や家庭状況を理解していただき、愛情と誠意をもった養育を望みます。養育に当たっては法律に則り、子どもが健やかに育つように配慮して頂きます。
子どもとその家庭の事情によって子ども相談センターが判断します。数日の場合もあれば、数年、または自立するまでといった場合もあります。
実子がいても里親になることはできます。里親になるには、家族の一員である実子の意思を尊重し、理解や協力が必要です。
大丈夫です。里親として子どもを迎え入れるために必要な知識などは、登録前研修で身に着けることができます。また、フォスタリング機関である「はこぶね」が電話や訪問などにより疑問や悩みをお聞きして一緒に解決方法を考え、支援していきます。
共働きや単身でも里親になることができます。里親制度の趣旨をよく理解していただき、子どもの年齢や状況に応じて養育環境を整えていただくことが必要です。子どもを養育するため、保育所や放課後児童クラブを利用している里親の方もみえます。
子どもを選ぶことはできませんが、ご家庭の事情に合わせて希望は伺いますのでご相談ください。
養子縁組を希望される方は、厚生労働省が定める“里親委託ガイドライン”に基づき、子どもと里親との年齢差がおおむね45歳までを目安としています。養育里親については、具体的な年齢制限は設けていませんが、里親を希望される方の体力や生活状況などを考え、安全かつ適切に子どもを養育できるか、安定した養育環境を子どもにとって必要な期間、きちんと提供することができるかどうかなど、ご相談させていただきます。
里親制度は“子どもにとって適切な養育の担い手をさがす”ための制度になります。里親登録順に子どもをお願いするわけではなく、子ども相談センターが、実親の同意、子どもの年齢や発達状況、その他子どもを取り巻く環境等様々な点を総合的に検討し、子どもの立場にたって最もふさわしい里親を選定します。そのため、登録後すぐに出会える場合も、出会えるまで時間がかかる場合も、もしかしたら出会えない場合もあります。里親制度は“子どものためのものである”ということをご理解ください。
研修を受講した方が里親として登録されます。家庭で子どもを養育していくことから、夫婦での受講が望ましいですが、研修を受講しなければ同居人として取り扱われます。養子縁組を希望される方は、原則として夫婦で受講が条件となります。
養育費として、里親手当(養育里親・専門里親のみ)と、生活費、学校教育費、医療費など子どもの養育に必要な経費が支給されます。また万が一、養育中の子どもが事故に遭ったり、事故などを起こして賠償責任が生じた場合には、“里親賠償責任保険”による補償があります。(加入するには里親会への加入が必要です。)
日本財団と子どもの家庭養育推進官民協議会の協働プロジェクトとして、里親家庭に社会の支援が広がるよう願いを込めて作られたものです。
淡いピンクと水色で結ばれたこのリボンは、子どもと里親の“絆”が表現されています。